お待ちかね(?)船橋最強の読書コラム第四弾はオースティン『高慢と偏見』です。

 『自負と偏見』っていう訳もあります。変な題ですが、日本の少女漫画や韓流ドラマの源流ともいえる分かりやすい恋愛小説です。主人公のお母さんが最高なキャラで、近所に越してきた男性が独身で高収入との情報をゲットするやいなや4人の娘の誰かと結婚させようと八面六臂、七転八倒の大戦略を展開し始めます。まあ、本屋とか図書館の海外文学の棚には必ずあるので、冒頭の2ページでよいので立ち読みをお薦めします。(夏目漱石が「文学論」でそこを写実の最高のサンプルとして挙げてます。ちょっと不思議…。)

 19世紀イギリスの厳格な階級社会に暮らし未婚のまま40歳ちょっとで亡くなった女性作家オースティンはいつも小さな紙を持ち歩いていて家事の合間に少しずつ文章を書き連ねていったとか。作品には男性同士の会話がないそうです。まさに写実精神の権化。まあ、そんなことは無視してツンデレで不器用な二枚目と活発で型破りな主人公の物語を素直に味わっていただきたいものです。(「最近、オースティンにはまってて」とかいうのは結構「欧米」では格好いいセリフらしいです。まったくもって怪しい情報ですが…。)

 

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